

「玄関近くにシンボルツリーも植えたし、寄せ植えも置いてみたけれど、なにか物足りない……」と感じることはありませんか?
エクステリアの植栽計画では、つい玄関の周辺ばかりに力を入れてしまうことも多いでしょう。ところが、それだけではどこか寂しい雰囲気になってしまうことがあります。
そんなときに注目したいのが、「フェンスまわり」。お家を囲うフェンスをグリーンで飾ると、エクステリア全体がいきいきとしたイメージになります。今回は、そのポイントをご紹介します。
フェンスまわりに使う植物
まずは、フェンスまわりに使える植物をチェックしてみましょう。
大きく分けて次の2つの種類があります。
1.つる性のタイプ
フェンスに絡ませて使います。フェンスの外側からも内側からも眺めることができ、水平方向に場所を取らないという利点があります。
例)ツルバラ、モッコウバラ、ハゴロモジャスミン、カロライナジャスミン、スイカズラ、テイカカズラ、ハニーサックル、クレマチス、アサガオ、西洋アサガオ
2.つる性以外のタイプ
下草として庭に植える植物など、つるを伸ばさないタイプです。庭に植えてフェンスのすきまから見えるようにしたり、フェンスの外側(道路側)の足元に植えたりします。
例)パンジー、ストック、チューリップ、スイセン、キンギョソウ、ブルーサルビア、ケイトウ、ルドベキア、コスモス、ポットマム、ハーブ
実際にこれらの植物を使うときには、それぞれの見た目や性質を考えながら植栽計画を立てることになります。次に、そのポイントをみていきましょう。
シーズンごとにプランを立てる
フェンスまわりをグリーンで飾るときには、まずざっと年間プランを立てましょう。
具体的には、使用する植物の葉が冬も残るかどうか、いつ花が咲くかなどをもとに、季節ごとの植栽デザインを考えていきます。
たとえば、常緑のつる植物をフェンスに絡ませ、その足元の植物はシーズンごとに変えるということもできます。あるいは、夏だけアサガオなどを絡ませて季節感を出すのもよいでしょう。もちろん、常緑タイプを使って、一年中同じデザインをキープしてもOKです。
こんなところに配慮すると、もっと素敵に……
植栽プランを立てる際、フェンスに関して次のような点に注目してみると、もっと素敵に演出することができるでしょう。
素材はなに?
フェンスの素材に注目し、それとマッチする植物を選びましょう。
木製フェンスなら、素朴なイメージの草花を植えて、ナチュラルな雰囲気を目指してみるのもよいでしょう。アルミ製のフェンスなら、スタイリッシュなグリーンを植えて、クールに仕上げるのもおすすめです。
すきまの幅は?
フェンスのすきまの幅も考慮に入れます。すきまが広ければ、フェンスの内側(庭の中)に植えた植物を道路側からも見ることが可能です。すきまがあまり開いてなければ、つる植物を絡ませるなど、道路側から見ても見栄えのする演出が必要となるでしょう。
内側のデザインは?
フェンスまわりの植栽プランを立てるときには、外側(道路側)から見たデザインばかりを考えがちではないでしょうか? ぜひ、内側(庭側)のデザインも楽しんでみてください。たとえば、フェンスの外側には下草を植えたり鉢を置いたりするスペースがなくても、内側(庭の中)には寄せ植えなどを配置することもできるでしょう。
近所の植栽も参考に
今回ご紹介した、フェンスまわりのグリーン計画。なにかイメージが湧いてきましたか?
さっそく始めてみたいけれど、何を植えたらうまく行くかわからない……というときには、ぜひ近所のエクステリアを参考にしてみてください。フェンスにきっちり絡んで立派に育っている植物があれば、それはその土地の気候に合っているということ。日の当たり方などの条件が同じなら、あなたのお家でもよく育つ可能性が高いでしょう。