和スタイルで涼やかな夏のエクステリア

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夏の暑い日でも、どこか涼しげな印象の古民家風の家や日本家屋。京都の町家などに代表される日本の家屋には、暑い夏を涼しく過ごすための先人たち知恵がいろいろ隠されています。今回は、そんな夏にぴったりの和スタイルのエクステリアをご紹介します。

水のある庭(池・噴水・水鉢など)

水のある庭

水のある庭は見た目の涼しさだけではありません。水が気化することで周囲の熱を奪い気温を下げるという効果もあります。水のある庭というと大きな池のある庭園をイメージするかもしれませんが、大掛かりな工事を必要としない、埋設するだけの家庭用の池や噴水など比較的手軽に設置することができるものも増えてきています。
また、置くだけで設置できる小型の噴水や水鉢などでも十分に涼感を得ることができます。水草や水場を好む植物などを植え、金魚などを泳がせばみずみずしい緑に鮮やかな赤が美しいウォーターガーデンとしての楽しみ方もできますよ。

すだれやよしずで涼しさと風情を

すだれやよしず

日本家屋に欠かせない夏の風物詩ともいえるのがすだれやよしず。湿度が高く暑い日本の夏を乗り切るための先人たちの知恵の結晶です。日本の風景にマッチした風情のある雰囲気を作ることができるアイテムとして、和モダンなエクステリアには欠かせません。京都の町家などでは毎年6月頃からすだれを吊り、よしずを立てかけて夏仕様に整えます。
すだれやよしずに霧吹きなどで水をかけておくと、風が通り抜ける際に水が気化して空気が冷やされ、室温を下げる効果が期待できます。

アサガオで和を感じる緑のカーテン

緑のカーテン

夏の暑さ対策としてすっかり定着した様子の緑のカーテン。定番のゴーヤのほか、最近ではミニメロンなども人気があるようですが、アサガオを使ったグリーンカーテンなら、またたく間に和風に早変わりします。育てやすく、鮮やかな花を楽しめるアサガオは昔から庶民の間でも親しまれ、清涼感のあるその姿は浴衣や風鈴などのモチーフとしても使われてきました。青系の花色の種類を選べば、いっそう涼しげな印象になります。

植栽で涼をとる

植栽

暑さ対策の方法として重要なのが直射日光を遮ること。そのため、庭に木を植えるのも立派な暑さ対策になります。
都心でも木々の多い公園に足を踏み入れると、すこしひんやりとした空気を感じることができますね。
庭木自体が地面に陰を作り出し、地表面の温度を下げることによって庭全体の温度上昇を抑える効果があります。

また、地中から植物の中を通った水分が葉の表面で気化することで周囲の温度を下げる効果も期待できます。日陰を作りやすい背の高い木を植えるだけでなく、隙間を埋める中程度の高さの植物を配すなど、効果的に陽射しをさえぎることができるはずです。

半日陰で湿度を好むコケで根元を覆うとさらに効果的です。コケは水分を含みやすく気温を下げる効果が高い植物として注目されており、工場や屋上緑化などにも活用されています。

夏に涼しい和スタイルを取り入れてみよう

今年の夏も、特に関東から東海を中心に広い範囲で厳しい暑さが予想されています。暑い夏を過ごしやすくする工夫の詰まった和のエクステリアを取り入れてみませんか。

コラム Disigner’s eye 外構デザインの視点から

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