

新年の前に終えておきたい大掃除。アプローチや玄関のタイルもキレイにして心地よくお客様をお迎えしたいものです。今回は、簡単にキレイにできるタイル掃除のテクニックを紹介します。
タイル汚れの主な原因とは
タイル汚れには大きく3つの原因があります。
泥や排ガスの汚れ:土足や風で運ばれてくる汚れ
家族の靴に付着して持ち込まれる泥土や、外から風に乗って吹き込んでくる土埃や砂埃、排気ガス。これらは玄関周りが汚れる一番大きな要因となっています。玄関の壁や床の角などのタイル張りの場所に少しずつ汚れが付着していき、その汚れに雨の日など靴や傘に付いた水滴が落ちて、タイルや目地に入り込んでしまいます。タイルには目に見えない無数の穴が開いているものが多く、内部にまで浸透して全体に汚れが広がります。
カビやコケ:生物系の汚れ
玄関やアプローチ周りに自然に発生してしまう黒カビや白カビ、緑色のコケ。湿度の高い日本では、特に春から秋にかけて自然に発生し、沈着してしまう汚れです。このカビやコケも泥や排気ガス汚れと同様に、目地やタイルの隙間に入り込んしまうため、ちょっとやそっと洗ったくらいでは取れないしつこい汚れになっています。
セメントが白くなる現象:白華現象
タイルやコンクリートの壁面に白く浮かんでくるシミのような汚れ、これを「白華現象」と呼びます。水が流れた跡のように下に伸びたり、白い粉を塗したようになったりして著しく外観を損ないます。これは、コンクリートが固まるときに水とセメントが化学反応を起こして発生した水酸化カリウムが、コンクリートの表面に集まって空気中の二酸化炭素と化合し白く固まったものです。セメントを使っている場所には必ずと言っていいほど発生する厄介な汚れです。
各汚れのお掃除テクニック
ごしごし掃除してもなかなかとれないしつこい汚れも、最適なお掃除方法さえ知っていれば比較的ラクに落とすことができます。それぞれの汚れにあったお掃除テクニックをご紹介します。
泥や排気ガスの汚れ
泥や排気ガスの汚れは、水とブラシで洗い流すのが基本です。玄関・ベランダ用の洗剤を使用してデッキブラシでこすり落とします。しかし、これは力も必要でしつこい汚れの場合はなかなか落ちないことも。そんなときは高圧洗浄機の利用がおすすめです。洗剤を使わず水だけで汚れを落とすことができるので環境にも優しく、デッキブラシよりもずっと簡単・短時間で汚れを落とすことができます。最近では、ホームセンターでも手軽に手に入るようになりました。お掃除後は、床タイル用ワックスを塗布しておくと汚れがつきにくくなり、次回のお掃除が楽になりますよ。
カビやコケ汚れ
カビやコケには薄めた塩素系漂白剤(家庭用のキッチンブリーチ)の使用が有効です。カビやコケ部分に直接かけて、デッキブラシなどでこすります。塩素系漂白剤は、非常に強力なため、洗い流すときに玄関周りの植物にうっかりかかったりしてしまうと、植物が枯れる原因になってしまいます。このため、汚れをふき取る、もしくは保護のための養生をして植物にかからないようにしてから洗い流すようにするなど気をつけるようにしましょう。少し手間だな、と思われる場合にはここでも高圧洗浄機がおすすめ。高圧洗浄機を使用した後、カビ取り剤をスプレーしておくと再度のカビの発生防止になり、より効果的です。
白華現象
白華現象にはクエン酸が効果的。掃除用のクエン酸を水に溶かしたクエン酸液を作り、白華した部分にかけてブラシなどでこすり落とします。クエン酸は鉄製品を錆させたり、大理石を溶かす作用もあるため、これらが周りにある場合には誤ってかからないように注意しましょう。