

雪の多い地域では、冬になると「雪対策」が欠かせませんね。意外に重労働になる雪下ろし、歩行時の転倒の危険性など、日々の暮らしにも大きな影響を与える雪の問題。エクステリアも凍結対策などをしっかり行うようにしたいものです。今回は、安心して冬を過ごすためのエクステリアの雪対策についてご紹介します。
エクステリアの雪対策のポイント
玄関やアプローチ、庭、駐車スペースなど、敷地内の積雪を放っておくと、その重みによってエクステリアや設備が破損したり、高い所からの落雪、徒歩や車での外出時のスリップなど、思いがけない事故に巻き込まれる可能性があります。このような危険性を考慮した上で雪対策を行っていきましょう。そのためのポイントをいくつかあげてみます。
床面の「滑り止め」対策
凍結や雪が踏み固められたことによるツルツル路面上を移動する際のスリップ対策。主に玄関から道路までのアプローチや駐車スペースが該当します。滑り止め対策として、雪が床面に積もらないように屋根を作ったり、「ロードヒーティングシステム」などを導入して床面の雪を溶かす処理を行います。
ロードヒーティングシステムは、車道や歩道、駐車場などに電熱線や温水配管を埋設し、加熱することで路面の氷や雪を溶かすシステムです。主に寒冷地や豪雪地帯の駐車場や公共施設などで採用されていますが、近年では家庭用にも普及しつつあります。
積雪による「重さ」対策
積もった雪の重さに耐えきれずにエクステリアが破損する危険性に対する対策。雪が積もるカーポートの屋根や門扉まわり、フェンスが該当します。
雪は想像以上に重く、時間が経つにつれて密度が高まり重さが増していきます。実際にどのくらい重いのか、参考までに、1立方メートル当たりの雪の重さを見てみましょう。
- 新雪 : 約50〜150キログラム
- 小締まり雪 : 約150〜250キログラム
- 締まり雪 : 約250〜500キログラム
- 粗め雪 : 約300〜500キログラム
カーポートの積雪対策は「重さ」がポイント
積雪対応のカーポートは積雪の重さに耐えるように設計されているため、駐車スペースにカーポートを設ければ、雪の重みによるエクステリア破損対策に繋がるだけでなく、車への乗り入れや道路へのアプローチも便利にもなります。頑丈な柱や屋根の傾斜で雪を落とす工夫がされているカーポートを選ぶ際は、積雪量・屋根の角度・道路への距離などを考慮しながら決めていきましょう。
積雪量を考慮してカーポートを選ぶ
雪の少ない地域、大雪が多い地域など、積雪状況よってカーポートの強度を検討していきます。雪の少ない所では一般的なポリカーボネート製で対応できますが、豪雪地帯ではスチール板の折板屋根で柱が4本以上を検討した方がよいでしょう。安全面のことですから、エクステリアショップの専門家に相談するのもいいですね。
雪の落ちる方向を検討する
片流れ形状の屋根の場合は、雪が落ちることで屋根への負担を軽減します。屋根の方向は、雪の落ちる場所を考慮して決めていきます。
道路へのアプローチが長い場合
カーポートから道路への距離がある場合は、雪を溶かす「ロードヒーティングシステム」の導入も効果的です。
カーポートやフェンス、門扉を固定する
カーポートやフェンス、門扉を固定するコンクリート基盤は、雪の過重を考慮して頑丈にしておきましょう。
立水栓は「凍結」による水道管の破裂対策がポイント
庭や外構で使用される立水栓は、水道管内の水が凍結によって体積が膨張し、水道管を破裂させる危険性があります。ポリ塩化ビニル製の水道管は、比較的凍結に強いといわれていますが、もしものことも考えて断熱材を巻いておくと安心です。
新しく立水栓を設置する場合は、積雪地域対応商品であるかを確認しておきましょう
住まいの冬支度はお早めに
エクステリアの雪対策は、雪が降り始める前の早め早めの対応がおすすめです。「備えあれば憂いなし」とことわざにもあるとおり、この冬はしっかりと雪対策をして、家族が快適で安全な日々を送ることができるようにの準備をしてみてはいかがでしょうか?