
ドアのように押し引きして開閉する「開き門扉」は、門扉のスタンダードなスタイルです。しかし、塀や門柱、地面との隙間などのバランスが悪いと、不格好に見えてしまうことがあります。そこで今回は、開き門扉の使い勝手や見栄えのいい取り付けバランスについて考えてみましょう。
開き門扉の種類
開き門扉には、いくつかの種類があります。門の間口や使用目的に応じて選びましょう。
両開き
同じサイズの扉が左右に1枚ずつあるタイプです。一般的に、ある程度の広さがある玄関前の門扉として使われます。
片開き
扉が1枚だけのタイプです。間口が狭い勝手口や通用門などによく用いられます。
親子両開き
左右に1枚ずつ扉があるのは両開きと同じですが、2枚の扉のうち1枚はサイズが小さく、普段は落とし棒で固定して使用しません。両開きにするのにはスペースが足りない場に取り入れられるスタイルです。
折戸
3枚以上の扉を連結したタイプです。普段の人の出入りでは1枚の扉のみを開閉しますが、全開にすれば車が通れる幅を確保できます。
左開きと右開きのどちらを選ぶ?
片開き、もしくは親子両開きの門扉を設置する際は、左開きにするか右開きにするかを選ぶことになります。一般的には右利きの人が多いため、右開きにするケースが多いようですが、玄関へのアプローチや駐車場への動線などを考慮しないと、使い勝手が悪くなってしまいます。また、門扉は敷地の内側に開くようにするのが基本です。扉が動く範囲に加えて、体がぶつからずに出入りできるスペースを確保する必要があります。
開き門扉はバランスよく取り付けよう
開き門扉の設置には大きく分けて以下の2つの仕様があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
埋め込み仕様
ブロック積みの塀や門柱に金具を埋め込み、扉を取り付ける方法です。塀・門柱と扉の一体感があるスマートな仕上がりになりますが、金具にガタツキが生じた場合のメンテナンスは難しくなります。
柱仕様
塀や門柱とは別に、専用の柱を立てて扉を取り付ける方法です。設置の際は見た目を考慮して、門扉用の柱が門柱や塀で隠れるように工夫します。仕上がりは埋め込み仕様に及びませんが、メンテナスは比較的やりやすいといえるでしょう。
開き門扉を設置する際に、門扉が門柱より高すぎたり、逆に門柱が高すぎたりしたら、あまりにもアンバランスです。また、門扉と地面との間隔が大きすぎると、見た目が間延びしてしまいます。そうならないようにするには、全体のバランスをとることが大切です。さらに、建物や外構全体とのコーディネートも考慮するようにしましょう。
見た目と使い勝手のバランスを考慮して間口を広く見せよう
開き門扉は、門まわり全体がバランスよく見えるように取り付けましょう。できるだけ間口を広く見せることがポイントとなります。また、見た目を重視するあまりに、玄関や駐車場への動線や使い勝手が犠牲にならないようにすることも大切です。