

子供の頃、近所の雑木林の中を走り回って遊んだ経験のある方も多いのではないでしょうか。 そんな懐かしい雑木林を、あなたの家の庭に再現してみませんか? 木々の生い茂る庭で、四季の移ろいを感じながら過ごす癒しのひとときを夢見て、ぜひ庭づくりをスタートしましょう!
近所の雑木林に出かけてみよう
まず近所の雑木林に出かけて、植物をじっくり観察してみましょう。自然に出来上がった雑木林には、庭づくりのお手本になるアイデアがいっぱいです。
木や草の写真を撮って、家に帰ってから、どんな種類の植物が植わっていたのかをリサーチしてみましょう。
これらは、地元の風土や環境にあったものばかり。自分たちの庭に植える植物を選ぶときの大きなヒントになってくれます。
植栽計画のコツ
続いて、どこにどんな植物を植えるのか、植栽計画を立てます。雑木林風の庭を作るポイントをいくつかご紹介しましょう。ポイントをしっかりと押さえて計画をすることで、理想の雑木林風のお庭が現実に近づくはずです。
落葉樹と常緑樹
木には冬になって葉を落とす落葉樹と、1年中緑の葉を茂らせたままの常緑樹があります。雑木林風の庭を作るときには、落葉樹を7、常緑樹を3のバランスで配置してみましょう。落葉樹の割合いが多いことにより、夏の木陰や冬の陽だまりを実現でき、新緑や紅葉、落葉といった葉の変化で四季の移り変わりを味わうことができます。
高低をつけて植栽
雑木林は高木、中低木、下草といったように、高低をつけた植栽で作られています。庭に再現するときも、このルールを真似してみましょう。下枝のない高木を植える場所を決めたら、その脇に添えるように、あまり高く成長しない中木や低木を植え込みます。次にグランドカバーとなるような下草を植えつけて、高低差のある植栽を実現していきます。
植える場所と植えない場所を決める
全体にまんべんなく植え込んでしまうのでなく、木々を植えるスペースと植えないスペースを作ります。庭の中で寛げるテーブルやいすを配置したり、レンガなどで小路を作ったりするのもいいでしょう。疎と密のバランスを整えることで、日光が当たり風通しの良い、植物が元気に育つ環境を作ることができるのです。
時間をかけて育てよう
植え込んだばかりの時は、庭にしっくり馴染んでいない感じを受けるかもしれません。でも時間が経つにつれ、木々は枝葉を伸ばし、環境に適さないものは枯れ、雑草や苔が生えてきて、調和を見せてくるものです。植え込んだ時が完成ではなく、そこから時間をかけて育てていくのが庭づくりの醍醐味。数年先の庭を想像しながら、育てていく楽しみを味わいましょう。
こんな樹木がおすすめ
雑木林を構成する代表樹木である、コナラやクヌギ。美しい樹姿と初夏に咲く白い花が魅力的なヒメシャラ、夏に葉が赤く色づくナツハゼなどがおすすめの高木です。それよりも少し低木になるネズミモチやツリバナも、小さな実が楽しめる樹木。樹姿や葉の形、実や花をつけるかどうか、そして地元の環境にあっているかどうかを考えて、楽しく木を選んでみましょう。
庭を楽しもう
こうしてできた雑木林風の庭の中で、ぜひ家族で過ごす時間を作りましょう。子供さんと一緒にどんぐりや落ち葉を拾ってきて、落ち葉アートなどの工作を作るのも楽しそうです。植物の葉から拡散されるフィトンチッドは、人の身体を癒す効果があることでも知られています。五感を通して自然や四季を感じられる、そんな庭が実現できたら素敵ですね。