
2世帯住宅では、郵便物の受け取りや外出時、来客時など、さまざまな場面でお互いに気兼ねすることなく生活したいものです。それを実現するためのポイントは、出入り口となる玄関のレイアウトにあります。今回は、2世帯住宅の暮らしを快適にする、玄関とアプローチについてご紹介します。
増加傾向にある2世帯住宅
かつては親世帯との同居は敬遠されがちでしたが、最近では建て替えやリフォームを機に2世帯住宅を選択する家族が増えきているようです。これは、同居することで住居費を抑えられ、子育てで親のサポートを受けやすいというメリットや、近くに子が住んでいるという安心感、孫の成長に関わることができるといった、さまざまなプラス要素が受け入れられた結果かもしれません。また、将来的に家や土地を相続する場合に、大きな経済的メリットがあります。
その一方で、世代も生活習慣も違う2家族が、ひとつ屋根の下に住むことの難しさもあります。2世帯住宅で快適な生活を実現するために重要なのは、お互いのプライバシーを尊重した環境づくりだといえるでしょう。なかでもポイントとなるのが、玄関まわりとアプローチのレイアウトです。
郵便ポストは世帯ごとに独立させる
2世帯住宅といっても同じ1軒の家なので、郵便ポストを共用にするケースが多いかもしれません。しかし、それぞれの郵便物を分類する必要があるうえ、そこからお互いの家庭の生活が見えてしまう可能性もあります。はじめから世帯ごとにポストを分けておけばプライバシーが守られ、変に気を遣うこともありません。
理想はお互いの様子が見えない玄関
玄関が共用だと、外出や帰宅の様子が相手に筒抜けになってしまいます。また、生活時間帯の違いで早朝や深夜の出入りが多いと、気を遣うだけでなく長く暮らしていくうえでストレスにもなりかねません。よって、玄関は世帯ごとに独立させたほうが無難です。そうすることで、早朝深夜の出入りはもちろん、宅配便やデリバリーの受け取りでも気を遣う必要がありません。両世帯の玄関がお互いに見えないように配置できれば理想的です。
独立したアプローチでさらなるプライバシー向上を
外構スペースに余裕があるなら、玄関へのアプローチをそれぞれ独立した形にしておくと、お互いのプライバシーをより尊重することができます。外から家に入るまでの動線を完全に分離することで、家族はもちろん来客にとっても相手方の世帯に気を遣わずに済むのは大きなメリットです。また、世帯ごとにアプローチを好みのスタイルにすれば、エクステリアを選ぶ楽しみが広がります。
プライバシーの確保が快適な2世帯住宅を実現する
2世帯住宅はさまざまなメリットがあるものの、両世帯のライフスタイルの違いや相手への気遣いがストレスとなり、うまくいかないケースがあります。2世帯住宅での暮らしが快適なものとなるように、お互いのプライバシーを確保した玄関&アプローチづくりを考えてみましょう。