
カーポートの素材やクオリティにはこだわりたいという方も少なくありません。
ただ、いざ自分がカーポートを購入しようとした場合、どんなものにすればいいのかよくわからないと迷ってしまう方も多いようです。
しかし、カーポート自体のことだけでなく、他にも注意するべきことはあります。
そこで今回の記事では、カーポートを設置する際の注意点についてご紹介します。
□駐車場の勾配に注意
勾配とは、雨などの水がちゃんと排水されるように、土間コンクリート舗装に傾斜がついていることです。
例えば、奥行き方向に15センチメートルの勾配がついているとしたら、高さが220センチメートルのカーポートだと、「220-15=205センチメートル」と、実際のカタログ寸法よりも勾配分が低くなります。
それにより、実際にカーポートを建ててみたものの、愛車が入らなかったということもあるので、余裕を持ったサイズ選びが必要となります。
□隣地に配慮する
誰しも、少しでも広く車を止めるスペースを確保したいものです。
そのために、敷地境界線ギリギリに建てる計画をすることがあります。
しかし、積もった雪や降った雨が隣地に落下するようであれば、近隣トラブルの原因になりますので、柱の位置にも配慮した方がいいでしょう。
□道路ギリギリに設置する危険性
カーポートを設置する際に、道路ギリギリにカーポートを設置すると、さまざまな問題が起きることを考慮しておくべきです。
車が接触すると、カーポートや外構は破壊されてしまう上に、車も壊れ、近くにいた人間も事故に巻き込まれる可能性が出てきます。
そうした意味で、カーポートを道路ギリギリに建てることは避けるようにしましょう。
□地面の色が変わる可能性がある
カーポートを設置する際には必ず、柱部分の穴を掘り、柱を埋めて施工します。
ちなみに、埋める深さは50センチメートル前後です。
その際、地面がコンクリートやインターロッキングなど、土の状態ではなかった場合には、
ハツリ(機材で土間等を割ること)の後に柱を立て、施工します。
その際、柱の周りはモルタルで固めるものの、その色味は周りの土間コンクリートとは変わってしまう可能性が高いことを頭に入れておきましょう。
また、インターロッキングや色コンクリートなどの化粧材を使用されていた場合も、柱まわりを同じ状態にできません。
芝生や砂利は、施工前に除いておいて、後から柱まわりに戻すこともできますので、ご検討ください。
□駐車スペースの配置
カーポートは意外に広いスペースが必要で、お持ちの車種や保有台数によって、駐車スペースの広さが変わってきます。
ミニバンやワンボックスタイプのような高さのある車種の場合、標準のカーポートでは高さが足りないため、ロング柱が必要です。
家族が増えて、ミニバンなどに乗り換えることが多い近年では、将来のことも考えたカーポートのサイズ選択が必要です。
□豪雪地帯
雪から守るカーポートですが、雪が多く降る地帯では、カーポートの形状や素材など、雪の重みで破損しないものを選ぶ必要があります。
よって、自分の住んでいる環境に対応したものを購入するようにしましょう。
□駐車場の使い勝手を悪くしないようにする
カーポートがない場合は広々とした空間に止められましたが、カーポートを設置したことで、駐車場所が固定されてしまうことがあります。
その結果、駐車場の使い勝手が悪くなることがあります。
カーポートを選ぶときには設置のシミュレーションも行って、駐車が難しくなったりしないことを確認するようにしてください。
□建築基準法や固定資産税に注意
まず壁があるガレージは、「建築物」扱いになるため、新設する際には建築確認申請をしなくてはいけません。
また、お住まいの建ぺい率・容積率に余裕がない場合は設置できないので注意しましょう。
□玄関から遠くに設置しない
駐車スペースに屋根があると、車の乗り降りが驚くほど楽になります。
雨の日は直前まで傘をさす必要がなくなり、濡れた傘を車内に持ち込まなくても良くなります。
最近は、キーレスでかぎの開け閉めができるようになりましたが荷物を両手に持っているときなど、ドアの開け閉めで手間取ってしまうときも雨から守ってくれます。
しかし、玄関から遠ければこのようなメリットを生かせないので、玄関の近くに設置するようにしましょう。
□風の向きを考慮する
日本では一年に必ずと言っていいほど台風がやってきます。
台風は大きな被害をもたらします。
風がとても強いので設備がその風で飛ばされてしまうということもあります。
屋根も同じように、台風が来た時に屋根が飛ばされてしまう危険性があります。
よって、被害ができるだけ少なくなるような向きに設置するのが理想です。
□設置を業者に任せる
プロは設置場所をしっかり検討します。
穴を掘ってから埋め戻すのは大変な労力です。
そのため、隣地への配慮、道路との境界線からの距離、地面の勾配を入念に確認します。
地面を掘ると、水道管やガス管に当たる可能性があるので、その点についても配慮してくれます。
カーポートは立体的な構造物なので、作業に取りかかる前に完成したイメージを持つことでトラブルを回避します。
□まとめ
今回の記事では、カーポートを設置する際の注意点についてご紹介しました。
敷地にカーポートを設置したいときは、敷地の面積や車の大きさ、高さなどを考慮してから選ぶようにしましょう。
どのカーポートが敷地に設置できるかわからない場合は、専門業者に相談するようにしましょう。