

エクステリアの照明には、明かりとしての機能のほかに、安全性・防犯・演出と、複数の役割があります。エントランス、庭、ベランダ、隣家との間と、それぞれの場所に合わせて照明を選ぶことで、家の美観や防犯性を高めることができます。また、照明の取り付け位置で空間の奥行きや広がりは大きく変化するものです。
それでは、家のまわりの上手に照らし方をご紹介しましょう。
1. エントランスまわりには3つの照明
エントランスまわりは、毎日出入りする場所であり、近隣の目に触れる部分なので、エクステリアの照明計画でもっとも大切なポイントです。エントランスまわりは、門、門からドアまでの部分、ドア周りの3つのスペースに分けられます。それぞれのスペースの用途に合った照明を設置します。この際、照明の設置場所の高低差を意識するのがポイントです。
門まわりのライトは人間の頭くらいの位置に照明を取り付け、表札やポスト、インターフォンを照らすようにします。
門から玄関までは低めのライトで足元を照らして、暗闇でも歩ける安全性を重視して選びます。ドア周りは高い位置に照明を付けて、来客の顔を判別でき、宅配の伝票を読める明るさを確保します。
それぞれのスペースを違う高さで照らすことで、奥行きのあるエントランス空間になります。
2. 裏口、隣家との間はセンサー式LEDライト
隣家との間や裏口には、防犯のために照明が必要です。
暗がりをなくすことで不審者の侵入を防ぎ、センサー式の照明ならば、不審者の侵入に早く気づくことができます。高寿命で、電気代の節約にもなるLEDライトを上手に活用してください。ソーラータイプならば、電池交換の手間も省けます。
埋め込み型の小さいライトから、ポール型、アッパースポット型などさまざまな型があるので、設置する位置に合わせて選びましょう。
3. 庭、ベランダまわりは照明で演出を
庭やベランダまわりは、自由に演出を楽しめる場所です。全体を照らしたい場合は、高い位置に照明を取り付けます。とくに注目させたい植物やオブジェには、スポットで照明を当てるのが印象的なエクステリア演出のコツです。また、家の外からだけでなく、内側からの景色も考えてみましょう。ウッドデッキに細かいライトを埋め込む方法や、色付き照明、オブジェの中にライトを仕込むなど、工夫できることはさまざまです。庭の雰囲気に合わせて設置しましょう。
エクステリアの照明は、家の住人にとっては、おうちに帰ったときの最初の「おかえりなさい」でもあります。安全、防犯、演出のバランスを考えながら上手にアイテムを選び、すてきなエクステリアづくりに役立ててください。