
木漏れ日の美しい森のようなシェードガーデンには、日なたの庭とはひと味違った魅力があります。もし、ご自宅の庭の日当たりが良くないのならば、陰に合った植物を植えて庭づくりを楽しんでみてはいかがでしょう? 日陰の特性を活かしたシェードガーデンのつくり方と、日陰を好む植物、木陰のつくりかたをご紹介します。
庭の日陰と湿度の状態をチェック
まずは庭の日当たりを観察してみましょう。
「うちは日当たりが悪くて」と思っていても、1日のうち数時間は日が当たるかもしれません。午前中だけ、または午後からは日当たりがいい場所もあれば、1日中ずっと日が当たらない場所もあるかもしれません。それぞれの陰の特性によって向いている植物が異なります。
お庭の日陰の状況を確認したら、庭の形状、湿度の有無などと合わせて、簡単にスケッチしておきましょう。また、日陰を作りたい場所も書き込んでおきます。これが庭づくりの基本となります。
日陰の濃さに合わせて植物を選ぶ
木漏れ日が差し込む淡い木陰には、リーフプランツ(美しい葉を楽しむ植物)のほとんどが良く育ちます。落葉樹の木陰であれば、球根性の春の花を植えるのにも適しています。
ホスタ、ヒューケラ、カレックス、ニューサイラン、アジュガ、ティアレラ、ヒヨドリバナ、クリスマスローズ、アガパンサス、ムスカリ、シラーなどがおすすめです。
四方を建物に囲まれた庭や、建物の北側などほとんど日光の当たらない日陰には、濃い日陰で育ちやすいヤブラン、クジャクシダ、オシダ、ラミウム、ツワブキなどの植物を植えましょう。
水が集まりやすい湿った日陰を好むのはリョウメンシダ、クサソテツ、セキショウ、キョウガノコ、ユキノシタなど。
反対に乾いた日陰を好むのはニューサイラン、ハナアロエ、チオノドクサ、オーニソガラム、ゼフィランサスなどの植物です。
木陰をつくるなら
「日当たりはいいけど、シェードガーデンをつくってみたい」というときは、まずは木陰をつくるところから始めましょう。大きな木を植えて出来る木陰は、シェードガーデンの主役であるリーフプランツがよく育ちます。
庭に木陰をつくるなら、落葉樹がおすすめです。アオダモやカツラ、カエデ、エゴノキ、シデ類、シャラ・ヒメシャラなどが人気です。
シェードガーデンは日陰を活かし、木陰や森の中のようなみずみずしい緑を楽しむことができる庭です。日当たりの悪さを長所に変えて、ぜひご自宅の庭の自然な陰を利用した庭造りを楽しんでみてください。





