

秋の到来を感じる花といえば、「コスモス」。薄いピンクや白の可憐な花を咲かせる、とても育てやすい品種です。ガーデニング初心者でもきれいに咲かせることができるので自宅のアプローチ沿いや花壇の植栽として人気があります。コスモスを使ったガーデニングをご紹介します。
コスモスってどんな花?
秋桜と書いてコスモスと読み、俳句では秋の季語として用いられることもあります。このことから日本の花と思われがちなコスモスですが、実はメキシコが原産地です。
コスモスという名前の由来は、コロンブスがアメリカ大陸を発見した後、メキシコを訪れたスペイン人が高原に咲くコスモスを見つけて持ち帰ったことにはじまります。スペインに持ち帰られた見たこともない花を目にしてマドリードの植物園長でもあったホセ・カバニレス神父は、Kosmos(秩序、調和、美などの意味)というギリシャ語の単語を用いて、この美しい花に命名しました。
日本のコスモスの歴史
日本に伝わったのは一般的には幕末から明治時代の初期と考えられています。一説には明治12年に東京美術学校の講師として来日したラグーザがイタリアから種を持ち込んだのが始まりという説もあります。その後、当時の文部省が全国の小学校に種を配布し、栽培方法を伝えたことから明治末期には全国に普及し各地で栽培されるようになりました。
コスモスの育て方
コスモスの種まきは春から夏にかけて行います。とても丈夫な植物なので、日当たりと風通しがよい場所であれば、あまり土質を選ばず育てることができます。種を直接花壇にまく直まきで大丈夫です。種をまいた後、薄く土をかぶせましょう。双葉が出揃ったら、苗同士の間隔をあける間引きを行います。水も土の表面が白く乾いたらたっぷりと与えるくらいのアバウトさでよいので、ガーデニング初心者でも簡単に育てることができます。
基本的に春から夏にかけて種まきをする品種ですが、種類によって多少種まきの時期が違ってきます。大きく分けて春まきの早生のものと、夏にまく晩生品種のものの2種類に分けられます。間違って晩生品種を早い時期にまいてしまうと、開花するまでに草丈が高くなりすぎて花壇が荒れ放題になってしまうといったことも起こりかねないため、確認して種まきしたいですね。
コスモスの花壇への配置のコツ
コスモスの庭植えは、花壇やアプローチ沿い、敷地まわりなど、ある程度広さのあるスペースに群植させればさまざまな配色の花をとり混ぜることができます。花びらが2重になったもの、黄色やチョコレート色、1輪の花が2色に分かれているものなど変わった品種のものを取り入れるのもいいですね。また、早生のものと晩生のものを組み合わせることによって、初夏から晩秋まで花を楽しむことができます。それぞれの花が咲く時期から逆算してまく時期や場所を考えて配置するとよいでしょう。
コスモスを使ったアプローチ
せっかく庭にコスモスを植えるなら、コスモスを使ったアプローチを作ってみてはいかがでしょうか。コスモスのアプローチを作るには、花壇に植える方法とプランターや植木鉢を用いる方法があります。スペースや周囲のエクステリアとの調和を考えて最適な方法を選びましょう。コスモスを生かしたアプローチにするためには、ある程度群生させたいものです。スペースがなくプランターや植木鉢を使用する場合でも、何鉢かを1箇所にまとめて置いたり、アプローチに沿ってプランターを並べたりなど置き方を工夫することで素敵なアプローチに仕上げることができます。
コスモスのガーデニングで華やかなアプローチに
コスモスが一斉に咲くと、ふんわりとした明るい色に囲まれてアプローチ周りが一層華やかな印象になります。育てる手間がかからず、初心者でも簡単に花を咲かせることができるのもうれしいポイントです。種類も豊富なので、お気に入りのコスモスでお庭を彩ってみてくださいね。